#12:揺れている!?【朝丘 大介】 

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揺れている!?      朝丘大介

 

突然、病棟が揺れた。

 

 

ヘルパーのゆかりがデイルームで、患者さんに食事を配っていたときだ。

 

 

震度4はあるだろうか。かなり大きな揺れだ。

 

 

ゆかりはその場で息を殺し、ただただ揺れがおさまるのを待った。

 

 

しばらくして、ようやく地震がおさまった。

 

 

ゆかりは、デイルームの片隅にいる車いすのおじいちゃんに目を向けた。

 

 

 

おじいちゃんはイヤホンを耳にしたまま、サッカーのテレビ中継に見入っている。

 

 

 

このおじいちゃんは、ふだんからケイレンがひどく、いつも小刻みに体が揺れているので、地震があったことに、まったく気づいていないのだった。

 

朝丘先生
朝丘先生
この話は実話に基づいています。

©2023 Daisuke Asaoka

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