#49:出版放浪記〈番外編〉文学フリマへの参加【朝丘 大介】

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出版放浪記〈番外編〉 文学フリマへの参加

 

文学フリマ東京37に出店した。2023年11月のことだ。

 

 

本を直に売るのは初めてのことだった。

 

 

コンベンションの最中、トイレに行きたくなると困るので、僕はひとり店番にI君という知り合いに助っ人を頼んだ。

 

 

I君は、今年一月まで二年間僕が入居していたグループホームの世話人だ。

 

 

サックス奏者になることを夢見ている。

 

 

そのI君と最寄り駅で待ち合わせ、モノレールに乗り、会場のある東京流通センターへと足を運んだ。

 

 

 

 

東京流通センターの第二展示場はすでに長蛇の列ができていた。出店する人でなく、本を買う人たちである。

 

 

会場内に入り、出店のセッティングをしている人たちを見ると、みなさん与えられた長机にテーブルクロスを敷き、オリジナルのポスターやPOPをしつらえている。

 

 

一方、僕はといえば、網走刑務所の囚人が本を販売しているかのごとく、長机の上にでんと直に本を積んだだけだ。

 

 

(写真は店番をするI君)

 

 

 

 

始めの二時間は一冊も売れなかった。

 

 

反対に、仙台から来た隣の青年の本は売れゆきがよい。

 

 

僕は何も書かなかったが、彼は文学フリマのウェブカタログにたくさんアピールすることを書いていたらしい。その話で盛り上がっている。

 

 

僕は焦った。

 

 

いつも原稿に向かってばかりで口が重い。

 

 

一方、隣の青年は呼びこみがうまかった。

 

 

ブースの前を通る人に

 

 

「こんにちは~! 号外でーす!」

 

と明るく自作の新聞を配り、話のきっかけを作っている。女性参加者たちがころころと笑っている。

 

 

コピー機の営業をしていたころ、〈ナンパがうまい男は営業がうまい〉と言われていたがこの青年はそれを地でいっていた。

 

 

僕はというと、コミュ力の強い参加者に圧倒され、完全に醒めていた。

 

 

真摯に原稿に向かうことだけが仕事だと思っている僕が、通りがかる来場者に声をかけるのは、かなりハードルが高い。

 

 

話すのが嫌いなわけではない。どちらかというと、人と接するときは聞き手なのだ。

 

 

若い女性参加者たちは僕など見向きもしないで、奥にいる吉本のお笑い芸人のブースへと駆け抜けていく。

 

 

ここで、付き添ってくれたI君が口を開いた。

 

 

「朝丘さん! このままではまったく売れないで終わってしまいます。作戦を変えましょう!」

 

 

会場をぐるっと見てまわったI君は、人気があるブースの本の並べかたの法則を発見してきたのだ。すぐに配置を変えた。

 

 

本を買ってくださった人への特典で、新聞に掲載された自著の書評のコピーを用意していたのだが、I君が近くのコンビニへその書評のコピーをとりに走った。

 

 

そして、200部ほどコピーをとって戻ってきたI君は「こんにちは~!」と言いながら、コピーを配りだした。

 

 

きっかけがあれば、僕も話せるかも。

 

 

ブース前を通る人に、期待と不安を抱きながら呼びこみをした。

 

 

もっともライブで人慣れしている、タフなサックス奏者のI君と違い、打たれ弱い僕は、書評を受けとってもらえず素通りされるたびに、グサッときていたが。

 

 

だが、しばらくすると立ち止まって本を手に取って話に耳を傾けてくださる方がちらほら現れ、買ってくださる方がではじめた。

 

 

僕は高次脳機能障害の易疲労性のため、脳過労ですぐにくたくたになってしまいときどき座ってインターバルを入れながら話した。

 

 

 

 

ほかの出店者の本は100円、300円、500円とお得な値段なので、参加者たちはポンポン買っていく。

 

 

一方、僕の本は1500円する。書店で売られている本の値段は文字数で決まるので、四六版でハードカバーの僕の本は適価だ。編集、校正、イラストレーター、装丁の費用、本を置く倉庫代、市場に流通させる費用など経費もかかっている。

 

 

僕の場合、客層が「しっかりした客」だった。

 

 

みなさん、教授推薦で本を出版されたり、メジャー文学賞の最終選考まで残ったり、面白い掌編小説や的確な文章の読書レビューをほぼ毎日X(旧Twitter)に投稿されていたり。

 

 

ふだんからちゃんと読み書きしている方々が大半だった。

 

 

中には

 

 

「〈自分を受け容れることをテーマに書いてます〉とカタログの宣伝文句にあったけれど、自分を受け容れることって、どういうことなの?」

 

 

と僕に質問を投げかけてくる方もいた。

 

 

本読みで、本をじっくり試し読みして買ってくださった〈すごい美人〉がいて、あのとき、あの娘に名刺渡しておけばよかったかなぁ、なんて思った。

 

 

ふだん、X(旧Twitter)やこのブログに書いている感想を聞かせてくださる方も。

 

 

一生懸命書いているのを、見てくれている人はちゃんと見ている。

 

 

こうした参加者の方々に救われた。

 

 

余談だが、この日話した人たちのX(旧Twitter)の書きこみは、文フリ後、興味を持って読むようになった。

 

 

さて、5月19日(日)に開催される文学フリマ東京38にも参加させていただく。

 

 

場所は、前回と同じ東京流通センター。

 

 

僕のブースは第二展示場「あー25」です。

 

 

今回は「副業でプロをやっている(本業は障がい者)」として申し込んだので、隣のブース「あー26」が吉本の絵本作家さん、さらにその隣「あー27~28」が前回の文学フリマで一番売れた、又吉直樹さん率いる第一芸人文芸部です。

 

 

まるで、〈インディーズ〉みちのくプロレスのレスラーが、テレビに出ている〈メジャー団体〉新日本プロレスの人気レスラーと同じ大会に出てしまったような顔合わせだ。

 

 

人気者の隣で僕のブースはスルーされちゃうけれど、自分もあと数十年しか生きないわけだから、自分の本を手に取ってくださる方々少数派の方々に、

 

 

「ああ、ありがたい。幸せだ」

 

 

という感謝の気持ちを持って接するだけです。

 

 

こういう場を与えてくれた文学フリマの運営の方々にも足を向けて寝られません。

 

 

あなたも是非ご参加を!

 

 

©2024 Daisuke Asaoka

 

 

 

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