#60:青年雑誌に救われた命【朝丘 大介】

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青年雑誌に救われた命

 

交通事故に遭ってから五年目、高次脳機能障害と診断されてから三年後のこと。

 

 

 

医師から、まだ働くのは難しい、と宣告され、精神的に追いつめられた僕は、自殺しようと考えた。

 

 

 

一刻も早く社会復帰せねば、と気だけが焦っていたのだ。

 

 

 

とりあえず睡眠薬を十五錠飲んだ。

 

 

 

わずか十五錠でやめておいたのには理由がある。

 

 

 

自分の人生を終えるには、身辺整理する必要があることに気づいたからだ。

 

 

 

自殺したあと、警察が遺書を探そうと家宅捜査したとき、体面を傷つけるものがでてきては後口が悪い。

 

 

 

まずは部屋をきれいに掃除する必要がある、と考えた。

 

 

 

僕は自室のクローゼットの中をさぐった。すると、あったあった。隠しておいた大量の青年雑誌が。

 

 

 

コンビニなどで買った青年雑誌(レジがイケてない男性店員のときに買う)と、インターネットでみつけたアイドルの水着写真やアイコラ、無料で見られる同人誌などを印刷したものを百均で買ったクリアファイルにファイリングした、いわば〈お下劣ファイル〉だった。

 

 

 

さらにアダルトなDVDが四枚。

 

 

 

僕が死んだあと、お下劣ファイルがみつかり、いまは亡くなってしまったが、当時はまだ健在だった親から、

 

 

 

「あいつ、スケベだったなぁ」

 

 

 

などと回顧されるのも、情けないし、親不孝だと思った。

 

 

 

DVDはボールペンでギザギザに傷つけ、再生できないようにした。

 

 

 

こんな情けないものがみつかったら、あの世でもう一度死ななければならない。

 

 

 

なんとかすべて処分しとかなければならない。自殺決行はそれからだ。

 

 

 

当時、僕の部屋にはシュレッダーがあった。

 

 

 

使用済み原稿を処理するためのものだった。

 

 

 

ズビビビ……。

 

 

 

「さようなら、お姉さん」

 

 

 

お世話になったアイドルたちに別れを告げながら、僕はあられもない恰好をしたお姉さんたちが機械の隙間に吸いこまれていくのを見送った。

 

 

 

紙を断裁していった。

 

 

 

と、突然、シュレッダーがぴたりと止まった。

 

 

 

安物の家庭用シュレッダーだったのと、コンビニの青年雑誌の紙質が悪かったので、停止してしまったのだ。

 

 

 

機械は10分使ったら、しばらく休ませないと動かない。

 

 

 

千切れた紙が透明なビニール袋一杯になった。

 

 

 

高次脳機能障害の僕は、ここまでで脳過労でへとへとになってしまった。

 

 

 

なんだか死ぬことが馬鹿らしくなった。

 

 

 

そのとき、ベッドの枕元に置いてある一冊の本が、僕の目にとまった。

 

 

 

自著『オレンジ病棟』だった。

 

 

 

僕は思った。

 

 

 

――もしもいまここで死んだら、本に関わってくれた人たちが、みんな嫌な思いをするのではないだろうか。

 

 

 

担当編集者さん、校正さん、イラストレーターさん、装丁さん……。たくさんの人の努力を無にしてしまうことになるのではないだろうか。

 

 

 

やっぱり死んではだめだ。ちゃんと更生しよう。前向きに自分を立て直そう。

 

 

 

僕は病院に電話をかけた。

 

 

 

受付から担当医につながれる。

 

 

 

「突発的に睡眠薬を飲んじゃって……。だけど、やっぱり死ねなくて……。どうしたらいいですか?」

 

 

 

「何錠?」

 

 

 

「十五錠」

 

 

 

「それぐらいなら、全然平気です。水をたくさん飲んで、そして吐いてください。体、気をつけてね」

 

 

 

電話をきった僕は、水をがぶ飲みし、トイレで胃の中のものを吐きだす作業をくり返した。

 

 

 

我ながらしぶといよなぁ、などと思いながら。

 

 

 

結局、青年雑誌の紙質が悪くてシュレダーが故障してしまったことによって一命をとりとめたのだった。

 

 

 

ひとりの人間の一日には、必ずひとり〈その日の天使〉がついていると中島らもさんがおっしゃっていたが、僕が死のうとしたときに遣わされた天使は、青年雑誌に憑依していたようだ。

 

 

 

©2024 Daisuke Asaoka

 

 

 

 

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