#80:オレオーレ♪【朝丘 大介】

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オレオーレ♪

 

「はい、佐藤です」

 

 

 

ターゲットの婆さんが電話にでた。

 

 

 

「お婆ちゃん、おれだよ、おれ」

 

 

 

「だれだい?」

 

 

 

「お婆ちゃんの孫だよ」

 

 

 

「孫っていうと、浩一郎かい?」

 

 

 

「そう。浩一郎」

 

 

 

「ちょっと声がちがうみたいだねえ」

 

 

 

「風邪をひいていて声が変なんだ。ゴホッ、ゴホッ!」

 

 

 

「あらぁ、そうだったのかい……。いやぁ、なつかしいねえ」

 

 

 

「ほんと、お久しぶりだねぇ」

 

 

 

「たまにはうちにも顔を見せにきておくれよ」

 

 

 

「いいよ。会いに行くよ」

 

 

 

「早く会いたいねえ」

 

 

 

「ところで、お婆ちゃん。じつは電車のなかで現金百万円が入ったカバンをなくしちゃってさぁ」

 

 

 

「あら、大変」

 

 

 

「おれの責任だ……。それでなんだけれど、今日中にお金が必要なんだ。とりあえず、八十万円ほど用立ててもらえるかい?」

 

 

 

「今日はもう銀行は閉まっちゃうね……。いつまでに必要なんだい?」

 

 

 

「早く返さないと、会社クビになっちゃうよ! お婆ちゃん、助けてぇ!」

 

 

 

「わかった。お婆ちゃんが何とかする。八十万円でいいんだね?」

 

 

 

「時間がないから、すぐに行ってもいいかい?」

 

 

 

「わかったよ。すぐにおいで」

 

 

 

男は単独犯だった。

 

 

 

オレオレ詐欺師のなかには、会社の上司の役や警察官の役など役割を分担して巧みに金銭を騙しとろうとするグループもあるが、代理人を使わずに直接被害者の自宅に出向いて、現金をいただく。

 

 

 

そうすることで、証拠を残さずに金を受けとることができるのだ。

 

 

 

指定された待ち合わせ場所は、駅からそう遠くはない飲食店だった。店名を記した看板もないが、婆さんが経営しているらしい。

 

 

 

扉をあけると、カウンター席とテーブル席があった。客の姿がない。流行っていないのだろう。

 

 

 

「いらっしゃいませ」

 

 

 

婆さんがでてきた。

 

 

 

「お婆ちゃん、おれだよ。浩一郎だよ」

 

 

 

「おお、浩一郎かい」

 

 

 

「久しぶりだね。会いたかったよ」

 

 

 

「まあ、とりあえずごはんでも食べていっておくれよ。何が食べたい?」

 

 

 

「それじゃあ、カレーライスを」

 

 

 

「はいはい。カレーライスね……。飲み物は?」

 

 

 

「ビールを」

 

 

 

「あたしも飲んでいいかい?」

 

 

 

「もちろんだよ」

 

 

 

やがてカレーとビールが運ばれてきた。

 

 

 

「どうだい。お婆ちゃんの味、なつかしいだろ?」

 

 

 

「うんうん。この味、なつかしいなあ」

 

 

 

ただのレトルトカレーじゃねえか、という突っこみはおくびにもださず、男はにこにこと笑った。

 

 

 

婆さんはビールを飲みながら、思い出話をはじめた。やさしく相槌を打ちながら、適当に話を合わせる。

 

 

 

ひと通り話しおえると、婆さんは満足げな顔を見せた。

 

 

 

食べながら男は、お金の件なんだけれど、と言った。

 

 

 

「はいはい。その前に、チェックお願いしますよ」

 

 

 

お婆ちゃんがレジのところへ行き、勘定の紙を持って、もどってきた。

 

 

 

「八十万円!? カレーとビールだけで!? ぼったくりじゃないか!」

 

 

 

「なに言っているんだい。うちはそれが正規の金額だよ」

 

 

 

男は、自分の目を疑った。

 

 

 

婆さんは、これまでとは別人のように、腐った目をしている。

 

 

 

「孫から、ぼったくる気かい!?」

 

 

 

「そう言われても、商売は商売だからねぇ」

 

 

 

ちょっと待ってて、と言い残し、婆さんは店の奥へと消えた。

 

 

 

がぜん雲行きが怪しくなってきたことに、男は警戒心を強めた。

 

 

 

しばらくすると、案の定、こわそうなおじさんが三人出てきた。

 

 

 

「お婆ちゃんは?」

 

 

 

「知らねえよ! オラ! 八十万、払うのか、払わないのか、はっきりしろい!」

 

 

 

「……お金、ないです」

 

 

 

「だったら、いますぐサラ金で金を借りてこい!」

 

 

 

こわそうなおじさん二人に両脇を抱えられ、黒ベンツに乗せられながら、自分よりも一枚上手だった婆さんの顔を思いだし、男は唇をつよく噛んだ。

 

 

 

©2024 Daisuke Asaoka

 

 

 

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