「アカウントの健全性が悪いとどうなるの?」
本記事のポイント
- アカウントの健全性とは何か
- アカウントの健全性が悪化すると、どうなるのか?
- 健全性が悪化する原因と対策方法
物販を本格的に始めようとすると、ほとんどの方が登録する「Amazonセラーセントラル」。
セラーセントラルのHPをよく見てみると、「アカウントの健全性」という項目があります。
とは言え、「アカウントの健全性って何?」と気になる方も多いですよね。
そこで今回は、「Amazonセラーセントラルのアカウント健全性」について詳しく解説していきます。
もうすでに「転売」や「せどり」を始めている方も、これから始めたいなと思っている方も、参考になる内容となっていますので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
では、一緒に見ていきましょう。
アカウントの健全性って何?
まずは、「アカウント健全性とは何か」という点から説明していきます。
結論から先に述べれば、「アカウント健全性とは出品ストアの信頼性のようなもの」です。
健全性が損なわれると、出品者に以下のような影響があります。
- カートの獲得ができなくなる
- 商品を出品していても、なかなか売れなくなる
また、健全性が低いにも関わらず上げる努力もない時は、最悪「アカウントの停止」や「閉鎖」の可能性もあります。
転売をする者にとって、「商品が売れなくなる」「アカウントが閉鎖される」のは大ダメージですよね。
そのため、はやめはやめに対策を取っておくことは非常に大切です。
対策については、これから詳しく解説していきますので、ぜひ最後まで読むようにしてくださいね。
アカウントの健全性の目的とは
そもそも「Amazonにはなぜアカウントの健全性」という項目があるのでしょうか。
ここでは、「アカウントの健全性の目的」について詳しく解説します。
Amazonセラーセントラルの公式サイトによると、アカウント健全性の目的について、次のように述べています。
“アカウント健全性のページには、出品用アカウントでのパフォーマンス目標の達成、およびAmazonで出品する際に求められるポリシーの遵守についての概要が表示されます。購入者へ満足度の高いサービスを提供するために、Amazonが求めるパフォーマンス目標を達成できない場合、Amazonはこれらの指標について措置を講ずることがあります。
Amazonでは定期的に出品者のパフォーマンスを調査し、目標を達成できていない場合には通知を行います。この調査の目的は、パフォーマンスの問題が出品者の出品権限に影響を与える前に、パフォーマンスを改善する機会を与えることです。パフォーマンスが非常に低い出品用アカウントは、直ちに停止される場合があります。“
引用:Amazonセラーセントラル「アカウント健全性に関するよくある質問」
文章が長いですが、重要なのは主に次の3つです。
- 購入者にAmazonを使い続けてもらうためには、満足度の高いサービスを提供しなければならない
- Amazonは定期的に出品者の健全性の調査を行っている
- 健全性に問題があれば、影響を与えるまえに出品者に改善を促している
要は「Amazonをより良くするために、出品者もルールはきちんと守ってね」ということです。
アカウント健全性の確認方法とは?
「アカウント健全性の概要」と「目的」は分かりましたか。
ここからは、「アカウント健全性の確認方法」について説明していきます。
健全方法の確認をする際は、以下の手順で進めていきましょう。
- Amazon Seller Centralの公式サイトを開き、サインインをする
- 自分のアカウントページが開けたら、画面上部にある「パフォーマンス」をクリックする
- 「アカウント健全性」を選択
すると、あなたの現状のアカウント健全性が表示されるはずです。
しっかりと確認しておきましょう。
アカウント健全性の見方
アカウント健全性は大きく分けて、3つに分かれます。
- カスタマーサービスのパフォーマンス(注文不良率)
- 商品規約の遵守
- 出荷パフォーマンス
「カスタマーサービスのパフォーマンス(注文不良率)」と「出荷パフォーマンス」に関しては、次の項で詳しく述べるので、ここでは「商品規約の遵守」について解説していきます。
Amazon商品規約の遵守
Amazonには商品規約というものが存在しています。
そのため、Amazonで出品を行う大前提として、「商品規約を厳守」することは大切です。
Amazonの商品規約は次の7つです。
- 知的財産に関する苦情
- 商品の信頼性に関するお客様からの苦情
- 商品のコンディションに関する苦情
- 商品の安全性に関するお客様からの苦情
- 規約違反の出品
- 制限対象商品に関する規約違反
- 購入者の商品レビューポリシー違反
色々と決まりがあり、何から手を付ければ良いのか分からないという方も多いですよね。
注意して欲しい点を簡潔にまとめると、以下の3つにまとめることができます。
- Amazonの規約で禁止されている商品の出品はしないこと
- 「知的財産権や著作権などの侵害に該当する物」や「購入者を欺いた偽物」を出品しないこと
- 出品物の状態などを正しく記載せず、購入者を騙してはならない
普通に出品をしていれば、どれも問題ないことばかりのはずです。
もし、該当する商品がある場合は出品を取りやめるか、説明文の書き方を修正しましょう。
また、出品が禁止・制限されている商品に関しては、Amazon Seller Centralのガイドラインが参考になるので、ぜひチェックしてみてください。
アカウントの健全性を決める5つの要素
では、アカウントを健全な状態に保つためには、何に気をつければ良いのでしょうか。
ここからは「アカウントの健全性を決める5つの要素」について解説していきます。
健全性を決める5つの要素はこちらです。
- 注文不良率
- 出荷前キャンセル率
- 出荷遅延率
- 期日内配送率
- 追跡可能率
1つずつ見ていきましょう。
注文不良率
1つ目は、「注文不良率」です。
注文不良率とは、「顧客満足度を維持できている出品者かどうかをチェックする項目」です。
注文日から起算して60日間の合計件数に注文不良数を割合で示したものを指します。
注文不良率の主な評価基準は次の3つ。
- 低い評価
- 承認されたAmazonマーケットプレイス保証申請
- クレジットカードのチャージバック
注文不良率は1%未満に抑えることが、Amazonのポリシーで決まっているため、1%を超えると通知が来るようになります。
気をつけましょう。
出荷前キャンセル率
2つ目は、「出荷前キャンセル率」です。
出荷前キャンセル率とは、指定された7日間の総注文件数に対し、出品者が「出荷通知を送信する前にキャンセル」した数を、全体で割ったものの数値です。
出荷前キャンセル率は2.5%未満に抑えなければ、アカウントの健全性に「アカウントリスク有り」と表示されるようになります。
そのため出品者都合による注文キャンセルが発生しないよう、細心の注意を払いましょう。
出荷遅延率
3つ目は、「出荷遅延率」です。
出荷遅延率とは、出荷予定日以降に出荷通知が送信されたすべての注文と10日間または30日間の注文の合計を割合で示したものです。
要は、「出荷予定日までに出荷が間に合わなかった注文数の割合」を指します。
出荷遅延率は4%未満にすることがポリシーで決まっているため、出荷遅延率も4%未満に維持することを目標にしていきましょう。
期日内配送率
「期日内配送率」に注意することも、アカウントの健全性を保つためには大切です。
期日内配送率とは、配送状況が確認できる配送の合計のうち、お届け予定日よりも前に配送された配送の割合を表したものを指します。
そのため、お届け予定日を意識することも非常に大切です。
期日内配送率は、97%以上を維持することが好ましいと言われているため、意識するようにしてくださいね。
追跡可能率
最後は、「追跡可能率」です。
追跡可能率とは、出品者が注文に対して有効なお問い合わせ伝票番号を使用している頻度を指します。
追跡可能率が高ければ、購入者はお問い合わせ伝票番号を確認して、自分の注文した商品がどこにあり、いつ受け取れるのか知ることが可能になります。
そのため、満足度の高いサービスを提供する出品者であることが分かります。
全体の95%以上の追跡可能率を維持する必要があるので気をつけましょう。
アカウントの健全性を決める5つの要素まとめ
「高いアカウント健全性を維持するために大切なこと」は分かりましたか?
意識するポイントがかなり多いですよね。
簡単におさらいしておきましょう。
項目 | 目標値 |
注文不良率 | 1%未満 |
出荷前キャンセル率 | 2.5%未満 |
出荷遅延率 | 4%未満 |
期日内配送率 | 97%以上 |
追跡可能率 | 95%以上 |
すべてを意識するのは大変ですが、注意を受けないためには、日頃から対策を取っておくことが非常に大切です。
せっかく、これまで積み上げたアカウントが閉鎖にならないようにするためには、日々意識するようにしてくださいね。
もしアカウントが停止してしまったら
ポリシー違反や健全性を損なうパフォーマンスの問題が積み重なると、アカウント自体が停止になります。
では、アカウントが停止になった場合、アカウントを復活させることはできるのでしょうか。
結論から先に述べると、復活させることは「可能」です。
ここからは、「停止されたアカウントを復活させる方法」について紹介していきます。
停止されたアカウントを復活させる方法
停止されたアカウントを復活させることは可能です。
復活させるためには、警告メールに対して17日以内にパフォーマンス改善計画案を返信する必要があります。
要は「反省文」のようなものですね。
改善計画案は、以下の5つのポイントに沿って書くようにしましょう。
- 今回発生した規約違反の「内容」と「原因」
- 今後違反を起こさないための具体的な改善案
- 改善案を実施することで「どのような効果」が得られるか
- いつ実施し、効果が得られるのはいつ頃と予測しているか
- 改善案を実施する責任者は誰か
また、パフォーマンス改善計画案を提出する際は、次の点にも注意して書くようにしてください。
- 事実に基づき、明確かつ簡潔に説明する
- 問題が複数ある場合は、すべての問題点に関して、具体的な改善案を記載する
- すべての商品に関する証拠資料を提出する
- 資料の一部を強調表示する(丸で囲む、ハイライトを付けるなど)
注意点はすべて、Amazonのガイドラインにも記載があるため、もしアカウントが停止となってしまった場合は必ず確認しておきましょう。
ちなみにアカウント停止より、さらに重い処分として、「アカウント閉鎖」があります。
アカウントが閉鎖になった場合、Amazon側に原因がない限り、復活することはありません。
アカウントが停止しないよう、徹底して対策を取ることが大切ですが、もし違反してしまった時は上記の手順で対応していきましょう。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、「Amazonセラーセントラルのアカウント健全性の概要」や「対策方法」について解説しました。
出品しているストアが安心・安全なものであるかの指標となる「アカウント健全性」。
Amazonを通じて、「転売」や「せどり」で稼ぎたいと思っているなら、アカウント健全性が悪くならないように対策を取っておくことが非常に大切です。
対策方法
- 大前提として、「Amazonの商品規約」を守る
- 健全性を決める5つの要素を意識する
今回ご紹介した方法をどれも大切なものばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。