出版放浪記⑥ 自分の書き方をさがす
担当編集者さんと『オレンジ病棟』のゲラのやりとりをしていたころ、自分の書きかたがみつからなくて頭を悩ませていた。
そのころの僕は、使用済みの原稿用紙の裏に、故中島らもさんの文章を写してばかりいた。
ギター少年が好きなバンドの曲をコピーして腕を上げるのと同じ論理である。
書きたいことを表現するのに必要な文章のベースを築くことが、とりあえずの課題だと考えていたのだ。
野球選手にとっての素振り、プロレスラーにとってのヒンズースクワットのようなものかもしれない。
浅田次郎さん、大槻ケンヂさん、大村次郎さん……。好きな作家の小説や新聞のコラムをすべて紙に写し、プロになった人はけっこういる。
中島らもさんご本人も、下積み時代に文章を写しておけばよかったと著書のなかで書かれている。
最初はパソコンに写す作業を試みたが、これだとあまり手応えがなく、やはり手で書いて写すほうが力になるように思えた。
ふだん何気なく読んでいるような文章でも、写してみなければわからないことはたくさんあった。
たった一語の意味を、考えなしに読みとばしていることがあるからだ。
らもさんの文章は平明でありながら、ふところが深い。
為になることはたくさんあった。
自分の書きかたに悩んでいた僕は、担当編集者さんに相談した。
中島らもさんの文章を写してばかりいては、らもさんの二番煎じになってしまうという懸念もあった。(もっとも、らもさんと僕とではまったく性格が違うので、内容は似ないと思うが)
そうしたことを正直に担当編集者さんに打ちあけた。
その結果、
「朝丘さんはもう誰かの模写をする段階を過ぎてらっしゃるので、朝丘さんだけの書きかたをみつけていきましょう」
ということになった。
彼女から、僕の文章のクセを指摘され、そのことが自分の書きかたを見直す手がかりになった。
自分の幅を広げるため、担当編集者さんからどんな注文がきても、「できません」とだけは絶対に言わないようにした。持ちこみをしたときは三人称で書かれていた小説を、すべて一人称で書きなおしましょう、という注文も受け容れた。
ブログと小説の文章では書きかたを使いわけていたが、文章が上達するのに近道はない。最終的には、どれだけたくさんの量を書くかではないかと思う。
面倒くさいプロセスを踏んできたせいか、自分の書きかたのスタイルがおぼろげに見えてきた。
僕程度の書き手なら、世の中に掃いて捨てるほどいるわけだが。
ところで、当時、僕の文机の前の壁には、いらない紙の裏にマジックで書いた言葉が貼ってあった。
何て書いてあったかというと、以下の通りだ。
『a-ha の曲はけっして3コードなどではない。30コードというべきであり、ほとんどがマイナーコードなのである』
これはノルウェーのポップバンドa-haのアルバム解説にあった言葉だ。
なぜかとても気に入っていた。
一見シンプルに見えるものにこそ、裏で細やかな心くばりがなされていたりする。
a-haの曲は簡明でありながら、じつは細部までていねいに考えられている。
こういったことは音楽に限ったことではなく、オーソドックスな小説や映画にも言えることだろう。
「映画とは7歳から70歳までが楽しめるもの」
『スターウォーズ』を制作したジョージ・ルーカス監督は、かつてそう言った。
同じことがエンタメ小説にも言えると思う。
読んでいる人が言葉の意味を考えてしまい、そこで流れがとまってしまうようなものは、文学としてはよくてもエンタメとしてはどうかと思う。
流れの中で枠からはみ出た部分が印象に残ったりするのではあるが。
閑話休題。
いつのころからか文章力を上げるために、良い読書をしたいと思うようになった。
僕の場合、交通事故に遭って失語症こそ発症しなかったものの、易疲労性の脳になったため、そんなにたくさんの量は読めない。
こつこつと地道に続けていくしかないのだが、プラスアルファとしてもう一つ何かが欲しい。
ならば、質の良いものをセレクトして読むのがよいのではないか。そう考えた。
絲山秋子先生の小説に目覚めてから思うところがあった。
絲山先生の作品は、どの本も割とページ数が少ないが、中身が詰まっている。二ページに一行くらいずつ、鋭い一行がある。
あまりインパクトの強い文章だと話の主旋律が聴こえなくなってしまうが、絲山先生のそれは上手くなじんでいる。
句読点が少なくても読ませてしまう本物の文章力に、読み手も、読みごたえを感じる。
どうしたらこんなふうに書けるのか僕にはわからないが、光彩を放ちながら脂肪分ゼロの文章には、正直憧れる。
こんなふうに自由自在に書けたらなぁ、といつも思う。
もっとも語彙(ごい)が豊かで研ぎ澄まされた純文学の文章と、僕が目指しているエンタメの文章は別物だから、比べて落ちこんでも仕方がない。
小説の書きかたなんて正解はないわけだから、自分のやりかたで読者に伝わるスタイルを模索していけばいい。
いまは退職され、ご縁が切れた担当編集者さんには、当時はいつも
「朝丘さん、愉しんで書いていますか」
と聞かれた。
書きかたはどうであれ、それが一番大切なのだといまも思う。
©2024 Daisuke Asaoka
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