とは言え、分かりやすく説明するにはどのようにすれば良いのでしょうか?
結論から先に言えば、「分かりやすい構成」に沿って発表することが重要です。
そこで今回は、文章の構成法の1つである「起承転結」を使って、ビジネスの場面で分かりやすく説明をする方法を紹介していきます。
今回お伝えする方法はビジネスだけではなく、友人との会話やSNSの投稿文など、様々な場面でも使用できます。
ビジネスパーソンの方はもちろん、それ以外の方にもおすすめの方法となっていますので、ぜひ確認してみてくださいね。
そもそも起承転結とは?
そもそも、「起承転結」とはどういった文章の構成方法なのでしょうか。
「起承転結」という言葉を聞いたことはあっても、なかなか説明するのは難しいですよね。
ここでは、「起承転結」の意味を見ていきましょう。
起承転結の意味
まずは、「起承転結」の意味から見ていきます。
起承転結は一般的に、物語などのストーリーを構成するための方法と言われています。
基本的なかたちは次のようになります。
起:物語の前提(設定)を説明する
承:大きな出来事が起きる
転:出来事が解決する
結:結果、エンディング
何となく分かりましたか?
では、ビジネスで使用する場合に置き換えてみましょう。
ビジネスで使う「起承転結」
一般的に「起承転結」は、小説や映画、漫画などの物語に使用される構成方法でビジネスの場面では使えないと言われています。ですが、本当にそうでしょうか。
ビジネスシーンでも「起承転結」は有効です。
なぜなら、ストーリー性のある構成の方が、人々の印象に強く残るからです。
では、ビジネスで「起承転結」を使って、文章を構成するにはどのようにすれば良いのでしょうか。
例えば、以下のようになります。
【新製品や新サービスを紹介する場合】
- 起:新製品や新サービスの概要を提示をする
- 承:製品・サービスの詳細を説明する
- 転:ユーザーや取引先の不安材料を述べ、解決策を提示する
- 結:再度製品・サービスの概要を提示し、まとめる
【課題を解決策を発表する場合】
- 起:業界や市場、社内の状況を提示する
- 承:何が課題なのかを提起する(問題提起)
- 転:問題の解決方法を提示する(解決策)
- 結:まとめ
起承転結をビジネスで使用する場合の注意点
ビジネスの場面でも起承転結を使って説明することは有効です。
ただし注意点が1つあります。
ここでは、「起承転結の注意点」について説明していきます。
説明する相手のレベルに合わせる
注意点は「説明する相手のレベルに合わせる」ということです。
例えば、「社内の人に売上が減っている現状の解決策」をプレゼンするとしましょう。
先ほど、解決策の発表は次のようにまとめると良いとお伝えしました。
起:社内の状況を提示する
承:何が課題なのかを提起する(問題提起)
転:問題の解決方法を提示する(解決策)
結:結論
しかし、社内の人が相手の場合、社内の状況は知っていますよね。
知識を共有している相手に対して、前置きを言うとかえって回りくどく感じられることもあります。
その場合は、「起」部分を省くようにしましょう。
また、情報を完全に共有している相手であれば、「結論」だけでも良いかもしれません。
「起承転結」は説明を分かりやすくする有効な方法ですが、伝える相手が誰かという点は必ず意識するようにしてくださいね。
「起承転結」を使ったプレゼンテーションの例
最後に、起承転結を使ったプレゼンテーションの例として、「初代iPhone」の発表プレゼンを紹介します。名プレゼンと言われているスティーブ・ジョブス氏のプレゼンですが、構成自体は「起承転結」となっています。
起:「iPod(音楽)」×「携帯」×「画期的ネット通信機器」=革命的な新製品がiPhone
承:iPhoneの説明
転:携帯電話・スマホの問題点(キーボードがあることによってできることは限定される)→キーボードを廃止し、指で操作する
結:まとめ
ぜひ、普段のプレゼンやスピーチ原稿なども「起承転結」を意識しながら書いてみましょう。
まとめ
いかがでしたか。
一般的に物語に使われると言われている「起承転結」ですが、ビジネスの場面でも使えます。
「起承転結」を意識するだけで、かなり説明が分かりやすくなるので、おすすめですよ。
ぜひ参考にしてみてください。
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