かつて映画館にあった光景②
小学校を卒業すると、身長が低かった僕は、中学三年生になるぐらいまで童顔で背が低いという自分の欠点を利用し、映画館の入場券売り場へ行くと、
「これ、小人って読むのかな」
とお決まりのおとぼけセリフを言って、子ども料金で入場していた。
余談だが、最近シアターのチケット売り場に並んでいたら、まだ学生料金で入場することを企てている大人たち(いつの時代もいるもんだな)を目撃した。
当時は映画館にカメラを持っていったり、カセットレコーダーでこっそり録音しても大丈夫だった。
僕が中学生のころ、『スター・ウォーズ』『E.T.』などは、まだ映画館で上映されているときに、レンタルビデオ店に海賊版が出ていた。
映画館でビデオカメラで撮影したビデオを貸しているわけである。
画像が悪くても喜んで借りて観ていたが、当時のニュースによると、医者や弁護士など金持ちが海賊版を買っていたらしい。
そのころは、まだ日本も中国のような怪しさが残っていた。
僕も、映画館にカメラを持ちこみ、『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』でダースベイダーが仮面を外すシーンでシャッターをきったら、周りの席の大人たちは、ボク写真に撮りたいの? ってなニュアンスの温かい目で僕をみて、みな微笑んでいた。
大らかな時代だった。
また、中学時代は学校で文部省特選の映画『ビルマの竪琴』を、いまはなき関内駅から徒歩数分のところにあった劇場で観た。
学校の授業をせず、映画館へ行くことは、子ども心にも得した気分だった。
現在の劇場のほとんどは、同一の施設に複数のスクリーンがある複合映画館、通称〈シネコン〉であるが、当時の映画館は一つの施設にせいぜい二つぐらいのスクリーンがある映画館がメインであり、スクリーンの大きさはどこも現在のシネコンのスクリーン1くらい大きかった。
僕の記憶では、渋谷で七ケ所、横浜すぐの関内では十二か所映画館があり、どの映画を観にいくかによって、違う映画館へ足を運んだ。
兄は大学生のころ、渋谷の某映画館でもぎりのバイトをしていた。
弟である僕は、兄がバイトをしている時間帯に劇場へ行き、こっそりと無料で入場させてもらった。
アイスクリームの売り子などもいて、映画館内を歩きまわっていた。
当時の映画館ではポップコーンが主流ではなく、スピン、オールレーズン、コロン、ラスク、チェルシー、小枝、梅こんぶ、あんぱん、アイスモナカといった菓子がショーケースで売られていた。
当時の観客は音をたてながら、それらをちびちび口に運びつつ、スクリーンに身を投じた。
いまでも劇場に行くと、それらの菓子が口恋しくなる。
はじめてできた彼女と観たのが『スター・ウォーズ エピソードⅠ』だった。
ジョージ・ルーカスの神作であると力説し、彼女にそれまで公開された旧三部作をみせた。
彼女も旧スター・ウォーズ三部作を気に入り、大盛り上がりで劇場へ足を運んだが、作品上映後、期待外れの結果に、僕と彼女はシラーっと言葉もなく劇場をあとにした。
あとに続くエピソードⅡ、エピソードⅢはよくできていたのだが、エピソードⅠだけは、ルーカス作品では凡作だったのだ。
映画公開時は複数のタイアップキャンペーンがはられるほど世間もお祭り騒ぎで、海外ではジャージャー・ピングスというキャラクターの入れ墨を、得意になって背中にいれるファンもいたが、いざふたを開けてみると、ジャージャーはぱっとしないキャラだった。
哀れジャージャー入れ墨男。
閑話休題。
知人が映画館のトイレに入っていると、パンチパーマで色黒の男が入ってきた。
どうやら裏社会の男らしい。
その人が内心肝を冷やしていると、男はとなりで小用をたしながら、口笛を吹いた。
♪ピーヒョ ピーヒョヒョヒョ
なんてかわいいヤクザなんだ。
男が吹いた曲は、児童映画のテーマ曲だった。
いまでも良かったと思う映画体験は、『男はつらいよ』に行ったときだ。
〈寅さん〉は毎年正月に上映されていた。
館内は、お年寄りで満席だった。
みな、茶弁当をひろげ、演芸場のようにげらげら笑い、場内はあたたかで居心地のいい空間だった。
年月が過ぎ、映画産業がすたれてきたが、観客の数は激減したとも思えない。
僕みたいに月に何度か劇場へ足を運ぶ映画ファンもまだいるからだ。
たまにキネカ大森や目黒シネマという名画座で客と遭遇すると、この人たち、本当に映画が好きなんだなぁ、という、学生時代の自分を見ているような懐かしい気持ちになる。
名画座だけには当時の映画館の面影がうすぼんやりと残っている。
ただ、昔のようにつねに満席ということがなくなり、観客が十人いるかいないかの作品にも遭遇する。
そんなときは、館内にいる観客が時代から取り残された人ばかりに感じられる。
毎年親に手を引かれて連れて行ってもらったお正月映画。親からもらったお金を握りしめ、近所の子ども同士で観にいったアニメ映画。どう生きたらいいかわからず、くさくさ悩んでいた青春時代、自分はここで何をしているんだろう? と自問しながら一人で観たカルトムービー。
名画座は、そのときそのときの自分を主人公に重ねながら観ていた、あのころの自分を呼びさます。
ちなみにシネマジャックアンドベティという名画座では、満席だと、通路の横に丸椅子を置いた〈補助席〉に座らされる。
いまは映画館内も「No! Talking」という警告が流れ、客のマナーは格段に良くなっているが、かつて劇場内の観客がワイワイ盛り上がっていた昭和の映画館を体験した自分にとっては、客はもっと大声で笑ったり、拍手をしてもよいと思う。
ああいった体験ができる場は、もう日本には試写会くらいしかないかもしれない。
© 2025 Daisuke Asaoka
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